ガラス屋根とは?種類と価格・メリットとデメリットを解説
屋根
ガラス屋根は、自然光を室内にたっぷりと取り込み、空間を明るく開放的にする魅力的な建築要素です。商業施設や公共施設だけでなく、住宅でも採光が難しい場所に部分的に採用されることが増えています。透明性の高いガラス素材により、木漏れ日のような心地よさを室内で体感でき、電気代の節約にもつながります。
当記事では、ガラス屋根の種類や価格、メリット・デメリット、長持ちさせるために必要なメンテナンス方法などを解説します。
【この記事はこんな方におすすめです】
- ガラス屋根の導入を検討している方
- 自宅の採光不足に悩んでいる方
- ガラス屋根のメリットとデメリットを知りたい方
目次
ガラス屋根とは?

ガラス屋根とは、屋根の全面または一部にガラス素材を使用し、自然光を室内に取り入れる屋根の形状を指します。「ガラス瓦」と呼ばれることもあり、フラットなタイプからドーム型まで多様なデザインがあります。
素材には透明性が高く耐熱性に優れたホウケイ酸ガラスが用いられることが一般的です。このガラスは理科の実験で使われるフラスコやビーカーと同じ素材で、太陽光を効率よく透過させる特徴があります。商業施設のアトリウムや公共施設、駅のコンコースなどで多く採用されているほか、住宅でも窓からの採光が期待できない場所に部分的に取り入れられることがあります。空間を明るく開放的に見せる効果があり、採光と雨漏り対策を両立させる新しい解決方法として注目されています。
ガラス屋根の種類と価格
ガラス屋根には大きく分けて3種類の形状があり、地域によって使われる瓦の傾向がある程度決まっています。関東から中部地方では「53A型」、中国地方では「53B型」、近畿地方から西側では「56.60型」が多く採用されています。
また、価格面では、どの型も参考設計価格は1枚あたり5,280円です。ただし、施工費用や地域による流通状況によって実際の価格は変動する可能性があります。希望する型がある場合や、自分の地域でどの型が一般的か知りたい場合は、事前に専門業者に相談することをおすすめします。
ガラス屋根のメリットとデメリット
ガラス屋根には、採光性や開放感といった魅力的なメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、ガラス屋根の長所と短所を詳しく解説します。
ガラス屋根のメリット
ガラス屋根には、採光性や美観など多くのメリットがあります。大きなメリットは、自然光をたっぷりと室内に取り込める点です。太陽光の透過率が非常に高く、電気を節約しながら空間を明るく開放的に見せます。木漏れ日のような心地よさを自宅で体感でき、日中の光を活用することで暖房費の削減にもつながります。
また、施工性に優れており、既存屋根に簡単に取り付けられるため、工期の短縮や費用の削減が可能です。天窓と比べて外観への変化が少なく、雨漏りの心配も軽減されます。透明感のあるデザインは空間を洗練されたものにし、建物全体の価値を高めます。自然景観が美しい場所では、四季の移ろいを室内から楽しめる点も魅力です。断熱ガラスを使用すれば、エネルギー効率の向上も期待できるでしょう。
ガラス屋根のデメリット
ガラス屋根には、いくつかのデメリットも存在します。まず、透明な構造のためゴミや砂埃、鳥の糞などの付着が目立ちやすく、屋根の汚れが気になる点が挙げられます。また、夏場は日光が注ぎ込むため室内が暑くなりやすく、冷暖房の効率が下がるおそれがあります。ガラスは熱伝導率が高く断熱性に劣るため、熱損失が発生しやすい点も課題です。
紫外線による家具や床材の色褪せが問題となることもあるでしょう。UVカット機能を持ったガラスやウィンドウフィルムで対応できますが、追加コストが発生します。屋根用ガラスには高い強度が求められ、強化ガラスやラミネートガラスの使用が必要です。ガラス屋根を取り入れるときは、これらのデメリットを補う対策や、定期的なメンテナンスを行うことが求められます。
ガラス屋根に必要なメンテナンス

ガラス屋根を美しい状態で長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが大切です。ここでは、ガラス屋根を良好な状態に保つための具体的なメンテナンス方法を解説します。
ガラスの清掃
ガラス屋根は汚れが残ると採光が落ち、室内が暗く感じやすくなります。砂ぼこりや排気汚れ、鳥のふん、落ち葉などは付着したまま放置せず、周辺環境に合わせて定期的に清掃しましょう。
作業は中性洗剤と柔らかいスポンジを基本とし、研磨剤や硬いブラシは傷の原因になるため避けます。洗剤成分が残らないように水でよく流し、拭き筋が出にくいクロスで仕上げます。高所作業は危険なので、必要に応じて専門業者に依頼するのが安心です。
点検と修理
ガラス屋根は雨仕舞いが要のため、定期点検で早期発見を心がけます。ガラス面の欠けや微細なひび、フレームのゆるみ・腐食、パッキンやシーリングの痩せ・浮き、水染みの有無を確認しましょう。
強風や台風の後は一度見直すと安心です。異常があれば放置せず、部材交換やシーリング打ち替えで防水性を回復させます。高所の点検は危険なので、無理をせず専門業者の手配も検討してください。保証条件や取扱説明書の点検周期も確認します。
耐水性・耐久性の維持
ガラス屋根の耐水性・耐久性を保つには、防水の要となるシーリングや取合い部を劣化前に手当てすることが大切です。硬化・ひび割れ・剥離、フレームとの隙間が見えたら打ち替えや増し打ちを検討します。
あわせて雨樋・排水溝の詰まり、結露水のたまり、金具の緩みを点検し、雨漏りの兆候(シミ・におい)があれば早めに補修し、強風後や台風後は臨時点検も行いましょう。異常時は早めに専門業者へ相談することも重要です。
まとめ
ガラス屋根とは、ガラス素材を使用して自然光を室内に取り入れる屋根形状です。透明性が高いホウケイ酸ガラスが用いられ、商業施設や住宅で採用されています。種類は地域により異なり、関東から中部は53A型、中国は53B型、近畿から西は56.60型が一般的で、参考設計価格は1枚5,280円程度です。
メリットは高い採光性と施工の容易さですが、汚れが目立ちやすく、夏場の暑さや断熱性の低さがデメリットです。定期的な清掃、ひび割れやシーリングの点検、防水性の維持など、適切なメンテナンスが長持ちさせるポイントとなります。
この記事の監修者情報
峠元 聡良
所属:峠元板金工業所
経歴:職人歴4年