棟瓦の修理内容と費用相場|災害時の対処方法や業者選びのポイント

屋根

棟瓦の修理内容と費用相場|災害時の対処方法や業者選びのポイント

棟瓦は屋根の頂点にある盛り上がった山型の瓦の部分を指し、雨漏りや室内の熱気や湿度を逃すといった役割を持っています。しかし、屋根の頂上にあるため一番雨風の影響を受けやすい部分です。そのため、耐久年数の高い瓦屋根であっても、経年劣化により瓦がズレたり瓦を固定や雨水も侵入を防ぐ役割を持つ漆喰が落ちたりすることがあります。

当記事では、棟瓦の修理内容に合わせた費用相場や修理以外にかかる費用、また自然災害時の棟瓦の修理に関する知識などを紹介します。棟瓦のメンテナンスを検討しているものの、費用に不安があるという方は、ぜひご覧ください。

【この記事はこんな方におすすめです】

  • 屋根のメンテナンスを検討している方
  • 棟瓦のズレや漆喰のひび割れを発見した方
  • 自然災害(台風や地震)で棟瓦が破損した方

棟瓦の修理内容と費用相場

棟瓦は、屋根の頂上部分に位置し、屋根全体の安定性を確保する重要な役割を果たしています。棟瓦は屋根瓦の中でも重要な部分に当たりますが、雨風や紫外線の影響を受けやすく、劣化しやすい部位でもあります。

以下では、棟瓦の修理内容と費用相場について解説します。

棟瓦がズレている

棟瓦がズレてしまう原因には、地震や台風などの自然災害による影響、また葺き土や漆喰の劣化により固定力が落ちたことなどが考えられます。棟瓦をズレたままにしてしまうと、雨漏りのリスクや屋根の強度に影響を及ぼすため修理が必要です。

棟瓦のズレに対する修理には、棟瓦を一旦取り外して劣化した漆喰を撤去し、再度綺麗に漆喰で土台作って瓦を積み直す工事を行います。瓦の積み直しに1㎡あたり3.5万円程度、漆喰の塗り替えに1㎡あたり5,000円程度が費用の相場です。ただし、費用は修理の範囲や瓦の種類によっても異なります。

漆喰にヒビ割れがみられる

棟瓦に破損や歪みがなくても、経年劣化によって漆喰だけがダメージを受ける場合もあります。漆喰にヒビ割れができると割れた部分に雨水が入り込み、カビや苔ができることで室内への雨漏りにつながります。すでに漆喰にカビや苔があったり、漆喰が割れて屋根の上に落ちたりしている場合には、早めに修理をするのがおすすめです。

漆喰の修理方法には、漆喰を塗り重ねる方法と古い漆喰を撤去し塗り直す方法の2通りがあります。塗り重ねの場合は1㎡あたり3,500円程度、塗り直しの場合は1㎡あたり5,000円程度の費用がかかるのが一般的です。

棟瓦の修理費以外にかかる費用

棟瓦の修理費以外にかかる費用

棟瓦を修理するにあたって、業者や屋根の状態によっては作業日だけでなく、足場費用や出張費用などの別の料金が発生する場合もあります。以下では、棟瓦の修理費以外にかかる費用をそれぞれ紹介します。

足場費用

棟瓦の修理は屋根の上での作業となるため、修理作業においてスタッフの安全を確保する目的で足場を仮設する必要があります。1㎡あたり600〜800円程度が足場仮設の費用相場です。

実際に足場を仮設するかは業者が現場の状態を確認し判断することになります。足場を何度も仮設するとその度に費用が発生してしまうため、足場を仮設する場合は屋根の修理はまとめて一緒にするほうが費用を抑えられておすすめです。

出張費用

棟瓦の修理を依頼する専門業者によっては、出張費用が発生する場合もあります。出張費用は一般的に3,000〜10,000円程度で、業者の営業所が自宅から遠い場合に費用が発生するのが一般的です。そのため、都市部では費用は安く、地方やアクセスが不便な場所では出張費が高くなることがあります。

なお、出張費を不要としている業者もあるため、依頼する業者を選ぶ際には修理費用だけでなく出張費も一緒に確認しましょう。神戸市にある峠元板金工業所でも、診断と現場調査、見積もりは無料です。雨漏りの発生や台風被害など緊急の対応も可能ですので、屋根に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ気軽にご相談ください。

自然災害時の棟瓦の修理と費用

自然災害によって棟瓦が破損した場合、修理費用を抑えるために火災保険を活用することが可能です。しかし、保険申請には時間がかかるため、まずは業者に依頼して応急処置を行い、雨漏りや二次被害を防ぐことが重要です。ブルーシートをかけたり、一時的な補修を施したりすることで、被害の拡大を防ぐことができます。応急処置を終えたら、以下の流れで火災保険の申請をしましょう。

1 保険会社に連絡し、契約内容を確認する。
2 被害状況の写真を撮影し、損傷の証拠を残す。
3 修理業者に見積書を作成してもらう。
4 必要書類を揃えて、保険会社に申請を行う。
5 保険会社の審査を受け、承認されれば修理費が支給される。

棟瓦の修理を業者に依頼する際のポイント

棟瓦の修理を業者に依頼する際のポイント

棟瓦の修理を業者に依頼する際は、「今すぐ修理しないと危険」などと煽る業者には警戒し、十分に検討してから契約しましょう。以下のポイントを押さえることで、信頼できる業者を選ぶことができます。

施工実績を確認 これまでの工事例をチェックし、経験豊富な業者を選びましょう。対応エリアや施工内容も確認すると安心です。
口コミや評判を調べる インターネットの口コミや過去の利用者の評価を参考にし、対応の良し悪しを判断しましょう。
相見積もりを取る 緊急の対応でない場合には2〜3社以上から見積もりを取り、相場を把握することで、過度に高額な業者や不自然に安い業者を避けられます。
見積書の内容を確認 材料費や作業費などの詳細が明記されているかを確認し、不明点があれば説明を求めましょう。

自治体によっては屋根の棟のリフォームに助成金を出しているところもあります。利用に条件があるものの、10万〜30万円戻ってくる場合もあるため、屋根のメンテナンスを検討する際には業者の選別を合わせて自治体の助成金についても調べてみましょう。

まとめ

棟瓦がズレたり漆喰がひび割れたりなどがした際には、放置すると雨漏りや屋根全体の劣化につながるため、適切な対応が必要です。修理には棟瓦の積み直しや漆喰の補修があり、それぞれ費用相場が異なります。また、修理費用には足場費用や出張費がかかる場合があるため、事前に業者へ確認することが大切です。

自然災害による破損は火災保険の適用が可能なケースもあるため、応急処置を行ったうえで速やかに保険会社に申請しましょう。信頼できる業者を選ぶ際には、施工実績や口コミの確認、相見積もりの取得などを意識すると安心です。

関連するコラム

関連コラム一覧