屋根の形は12種類!形状別の特徴とメリット・デメリットについて解説!

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屋根の形は12種類!形状別の特徴とメリット・デメリットについて解説!

屋根は、建物の印象に大きく影響します。
モダンでスタイリッシュな屋根や、ユニークでオシャレな屋根、可愛い屋根など、さまざまな特徴があるため、これからマイホームを建てる方や屋根のリフォームを検討している方なら屋根で迷っている方も多いのではないでしょうか。

当記事では、12種類の屋根について特徴やメリット・デメリットについて解説しています。
屋根は、家のデザインだけでなく予算や性能にも影響するため、ぜひ参考にしてください。

【この記事はこんな方におすすめです】

  • 屋根の修理やリフォームを検討している方
  • マイホームを建てようとしている方
  • 屋根の種類や特徴について知りたい方
  • メンテナンスがしやすい屋根を探している方

屋根の機能と役割

屋根は、建物の印象だけでなく耐震性や防水性にも影響します。そのため、快適な暮らしを続けるためには、屋根の形状選びが非常に重要です。

また、固定資産税やメンテナンスの料金も、屋根の種類によって異なるため、先まで見据えた上で屋根を選ぶことが大切です。

種類別の屋根の特徴とメリット・デメリット

種類別の屋根の特徴とメリット・デメリット

屋根の形は全部で12種類あります。その中でも一般住宅に多いのが下記の5種類です。

  • 切妻(きりづま)屋根
  • 寄棟(よせむね)屋根
  • 方形(ほうぎょう)屋根
  • 片流れ(かたながれ)屋根
  • 陸(ろく)屋根

また、上記以外にも7種類の屋根があるので、それぞれの違いや特徴について解説します。

切妻(きりづま)屋根

切妻屋根とは、開いた本を逆さにかぶせたような、三角形の屋根のことです。
日本でよく使われる一般的な屋根であり、家の絵を描く時も切妻屋根をイメージすることが多いです。

メリット ・施工費用がリーズナブル
・メンテナンスがしやすい
・和風にも洋風にもマッチする
・太陽光パネルを設置しやすい
デメリット ・雨や日光が直接あたるため劣化が早い
・他の家とデザインが似ているため個性を出しづらい

(関連:切妻屋根とは?メリットやデメリット、必要なメンテナンスについて解説!

寄棟(よせむね)屋根

屋根の中心に棟があり、四方向に傾斜する面がある屋根です。切妻屋根と同様に、一般住宅で古くから用いられている形状です。

メリット ・耐風性に優れており、台風や雪にも強い
・和風にも洋風にもマッチする
デメリット ・雨漏りのリスクが高い
・風通りがよくない
・材料費 / 施工費が高い

(関連:寄棟屋根の特徴とメリット・デメリットを解説!切妻屋根との比較も

方形(ほうぎょう)屋根

方形屋根とは、四角錐のピラミッド型をした屋根のことです。
寄棟屋根と似ていますが、寄棟屋根のように直線状の棟は方形屋根にはありません。

メリット ・台風や風に強い
・寄棟屋根よりも雨漏りのリスクが少ない
デメリット ・ソーラーパネルの設置には不向き
・建物が正方形でなければ設置することができない

(関連:方形屋根とは?メリットとデメリット・寄棟屋根との違いも解説

片流れ(かたながれ)屋根

片流れ屋根とは、屋根が1面で構成されており、一方へ斜めに流れている屋根です。

デザイン性が高く、近年人気が高まっています。スタイリッシュなので住宅密集地にも適しています。

メリット ・デザイン性が高くてオシャレ
・屋根裏の空間を確保しやすい
・太陽光パネルを設置しやすい
・屋根が1面しかないため工事費用が抑えられる
デメリット ・耐久性が弱く、豪雨や豪雪では破損リスクが高い
・外壁の劣化スピードが早い

(関連:片流れ屋根とは?特徴やメリットとデメリット・雨漏り対策法を解説

陸(ろく)屋根

陸屋根とは、屋根が地面と水平の平らな屋根のことです。

洋風かつモダンな雰囲気の家になることから、一般住宅でも増えてきています。傾斜がない分、水はけが悪いことには注意が必要です。

メリット ・屋上を作ってスペースを有効活用できる
・掃除やメンテナンスが楽
・現代風な家に仕上がる
デメリット ・水はけが悪い
・断熱性が低い

(関連:陸屋根とは?メリットやデメリット・メンテナンス方法の種類を解説

差し掛け(さしかけ)屋根

差し掛け屋根とは、屋根が段違いになっている形の屋根のことで、招き屋根と呼ばれることもあります。
屋根と屋根の間に外壁があるため、そこに窓を設置することで、屋内に光を取り入れることができます。

1階が2階よりも広いデザインの家で取り入れられますが、カジュアルで明るい印象の建物に適しています。

・太陽光パネルの設置に適している

メリット ・耐風性に強い
・屋根裏の断熱性や通気性を保てる
・日光が入りやすい
・コストが安い
デメリット ・雨漏りしやすい

入母屋(いりもや)屋根

入母屋屋根とは、寄棟屋根の上に切妻屋根をかぶせたような形の屋根です。

日本瓦と相性が良く、格式の高い印象を与えるため、和風の家やお寺などでよく使われます。

メリット ・耐風性、断熱性、通気性が優れている
・落ち着きのある雰囲気を演出できる
デメリット ・屋根の構造が複雑なため、コストが高い
・雨漏りのリスクがある

半切妻(はんきりづま)屋根

半切妻屋根とは、切妻屋根の妻側の角に少し面を設けた屋根のことで、はかま腰屋根やドイツ屋根と呼ばれることもあります。

建築基準法で高さ傾斜制限がある土地に家を建てる際に、半切妻が用いられることがあります。洋風のデザインの家に適しています。

メリット ・高さ傾斜制限があっても、室内面積を変えずに建てられる
・洋風でオシャレなデザインになる
デメリット ・雨漏りのリスクが高い

こし屋根

こし屋根とは、採用や風通しのために、切妻屋根の上に小さな切妻屋根を乗せたような形の屋根のことです。昔は、煙抜きの役割がありました。

メリット ・通気性や日当たりが良い
デメリット ・雨漏りのリスクがある
・施工やメンテナンスにコストがかかる

錣(しころ)屋根

錣屋根とは、寄棟屋根の上に切妻屋根が乗った形の屋根のことです。

一般的な戸建住宅に用いられることはほとんどなく、寺院などでよく見かけます。

メリット ・厳かな雰囲気を演出できる
デメリット ・雨漏りのリスクが高い
・コストがかかる

バタフライ型屋根

バタフライ屋根は、V字で真ん中が谷のように低くなっている屋根のことです。蝶々が羽を広げたような形のため、バタフライ屋根と呼んでいます。

個性的でおしゃれな雰囲気を演出できますが、真ん中に雨や雪がたまりやすいため、雪の重さに耐えられる強度や雨漏り対策が必要です。

メリット ・個性的な外観の家になる
・雪下ろしの必要がない
デメリット ・雨漏り対策が必要
・コストがかかる

のこぎり屋根

のこぎり屋根とは、片流れの屋根が2つ以上平行に並んだ屋根のことで、見た目がのこぎりの歯に似ているため、のこぎり屋根と呼ばれています。

工場に用いられることが多く、一般の戸建住宅で用いられることはほとんどありません。

メリット ・光を取り入れやすい
デメリット ・雨漏りのリスクがある

まとめ

屋根には12種類の形があり、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介しました。
一般住宅に最も多いのは、「切妻屋根」と「寄棟屋根」です。「方形屋根」や「片流れ屋根」「陸屋根」も近年人気が高まっています。

屋根は、住宅のデザインと性能に密接に影響するため、土地の気候や立地条件、予算、屋根材との相性も考慮した上で、慎重に判断することをおすすめいたします。

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